エコボードの中でも最もこだわった部分であり、1番歳月をかけて研究したのがエコボードの内側のコア部分とその外側に貼り付けるライナー部分の接着面です。もともとエコボードはハニカムボードにヒントを得て作られました。しかし、ハニカムボードはコアとライナーの接着力が弱く、曲げた時の耐久性に問題がありました。それを解決するために、エコボードでは、コアの部分を切断する際、独自の切断技術で切断面を大きくし、糊がつく面積を拡張。この切断面を実現するために、エコボード専用に作られたカッターを使用しています。その結果、エコボードは強力な接着強度を手にいれ、ねじれや曲げがかかったとしても、コアの部分とライナー部分が剥がれることなく木材のような曲げ強度を発揮。紙製のパレットの中でも1番の曲げ強度を誇っており、フォークリフトで持ち上げても、パレットがたわんで荷崩れを起こしてしまう心配もないので、物流の現場でも安心してご利用いただけます。エコボードは接着強度に力を入れて開発したからこそ、安心して利用ができるほどの曲げ強度を実現しているのです。
エコボードのパレットは紙を切って貼るという簡単な作業で完成します。さらに原料は紙なので、切る幅などを変えればパレットの大きさを要望に合わせて自由に変更することが可能。これが樹脂パレットの場合、樹脂を金型に入れて固めるだけと作業自体は簡単なのですが、荷物に合わせてパレットの大きさを変えたい場合、何百万円もかけて金型から作り直さなければいけません。なので、多くの業者様はパレットの大きさに合わせて荷物の量を決めなければなりませんでした。しかし、エコボードのように自由な設計ができれば、これまでの考えとは逆に荷物の大きさや量に合わせてパレットを作っていくことができます。ニーズに合わせた設計ができるのもエコボードの技術の1つです。
商品を運送する際、パレットの重さや大きさが変われば運送費も変わってきます。微量ではあるのですが、運送費が違ってくるとパレットの価格競争にも大きく影響します。なので、私たちは研究に研究を重ね従来のエコボードの曲げ強度を保ちながら、より薄く軽くなる構造を開発しました。これまでのエコボードはコアの上下に接着剤をつけ、ライナーと呼ばれる厚紙を一枚ずつ貼り付けていました。このたび開発した構造ではライナーを1枚ではなく複数枚の紙を貼るようになっています。これによって60mmのボードでなければ出せなかった曲げ強度を約30mmで実現。強度はそのままに、従来よりも薄くすることが可能になりました。薄いことでトラックへの積載量が増え、重量も軽くなるため金額的なメリットも大いにあります。
エコボードはまだ世の中に浸透していない商品です。そのため、強度などは本当に大丈夫なのか不信感をいだかれるお客様もいらっしゃいます。さらに、エコボードは木製パレットや樹脂パレットのように決まりきった形だけではなく、ニーズ、荷重条件に合わせた形に組み立てることができるため、強度が形によって大きく変わります。なので、私たちはお客様にエコボードのご注文いただく前に、技術部でお客様の仕様に基づいて強度を計算しています。パレットをフォークリフトで運んだ際の爪の内側、外側の曲げ強度など運送に必要な強度を中心に数値として算出。強度が弊社の安全規格を満たしているか確認、検証したものをお客様に納めさせていただいております。エコボードはまだ新しい商品だからこそ、お客様に信頼してご注文していただけるために強度を徹底し、お客様に納得してご注文いただけるように全力を尽くさせていただいています。